放散される有害化学物質をなるべく低く抑えた建材・接着剤や「アスベスト」の含まれない建材を使用します。また計画的に換気をすることで、常に汚れた空気を新鮮な空気に入れ替えることのできる住宅です。また使用する建材は有害化学物質を含まないということ以上に、呼吸をする素材(珪藻土や天然木)を使えば、空気中の汚れた空気を建材が吸着することもできます。
●住環境における有害物質
・ホルムアルデヒド(CH20)
合成樹脂や接着剤に含まれる。症状として目や鼻への刺激・涙・咳・呼吸困難など
・クロルピリホス
白蟻駆除剤や防虫畳・殺虫剤の減量
・バラジクロロベンゼン
防虫剤・防臭剤
・アスベスト(石綿)
非常に細かい繊維状の物質。昭和55年頃までビルなどの壁の断熱材や耐火材として広く使われた。またセメントと混ぜて天井に吹き付けられた。
 人体に与える症状としてじん肺・アスベスト肺癌・中皮腫などがあり、吸い込んでから発症するまで10年〜40年の潜伏期間がある。


 現状の断熱よりさらに断熱性や気密性を高めた住宅です。冷暖房によるエネルギー消費を抑えるとともに、各部屋の温度差を小さくして「ヒートショック」がおきにくいような快適な住環境をつくります。でも、気密を高めるだけでは内部の空気が汚れていきますので計画的な換気が必要になります。
●省エネを現す用語
・Q値(熱損失)
家の中から外へ逃げてゆく熱量のこと。内外温度差1℃のとき内部から外に流出する熱量全体を床面積で割った数値で、数値が小さいほど断熱性能が高いことになります。
・K値(熱貫流率)
内外温度差1℃のとき、1時間に壁などの1uあたりを流れる熱量のことで、この数値が低いほど断熱性能が高いことになります。
・C値(隙間相当面積)
住宅全体の隙間を床面積の割合で示したもので、この数値が低いほど気密が高いことになります。
・換気回数
1時間あたり室内の空気がどのおくらい入れ替わったのかを示します。例えば0.5回ならば、1時間に住宅内部の空気が半分入れ替わります。




急速な少子高齢化社会を迎える現代、高齢者への配慮として年金・医療・介護とともに住環境においても十分な配慮を考えた住宅です。それにはどのようなことを考えればよいのでしょうか。
●間取り
配慮の必要な方が使用する寝室、食事室、トイレ、洗面所、浴室、脱衣室などが同一階にあり、移動距離が小さくなるように心がけることが必要です。
●段差
住まいの中には様々なバリアがあります。その1つが段差です。玄関や上がり框は上り下りのしやすい段差としたり、浴室やトイレはなるべく小さい段差としたり、部屋や廊下といった場所には段差を設けないようにするといった配慮が必要です。
●手すり
浴室・玄関・脱衣所・トイレなど作業を行う場所には転倒防止として手すりを設けたほうが良いでしょう。また廊下、階段といった移動を助けるために手すりを設けることも必要でしょう。
●車いす
車いすで移動できるように廊下の幅を広くします。出入り口はドアではなく引き戸とするように心がけ、車いすでも通過できる幅を保ちます。
寝室・トイレ・浴室も車いすの回転できる広さと介護者が介護できるスペースを設ける配慮が必要です。


防災・防犯の住宅とは

地震や台風といった自然災害から大切な資産をどのように守るかといった重要な課題と空き巣や火災などの人為的な被害に遭わないための対策を考える住宅です。
 特に現代、地震に対して建物被害を最小限に抑える住宅として「耐震」「免震」「制震」といった対策をとっています。それらの違いは、
・耐震 … 耐力壁をバランス良く配置して建物自体の強度や剛性を高める方法
住宅では一般的にこの方法が用いられます。
・免震 … 地盤と建物本体の間にバネのようなものを入れ、地震の揺れを直接建物 に伝えにくくする方法
・制震 … 地震の揺れと逆方向に建物を揺らすような力を加え震動を打ち消す方法
空き巣などの人為的な被害には、ピッキングしにくいドアや、防犯フィルムや合わせガラスを使用して割られにくいガラス窓などによって対策したり、センサー付き照明やセンサーブザーなどを用いて対策します。
火災などから大切な命を守るため新築住宅には平成18年6月(既存の住宅は平成20年)から火災警報機の設置が義務づけられます。これは台所や寝室、寝室に行くまでの階段とうに配置し、火災発生時に関知してブザーなどで知らせる器具です。




今、オール電化の住宅が多くなっています。実際「オール電化の家」とはどのようなものなのでしょうか。
住まいでは調理・急騰・暖房といった「火」を使っていたエネルギーを、全て「電気」に代替することです。安全で環境にやさしいのはもちろん、経済的にもメリットが生まれる住まいです。
●安全
IHクッキングヒーターは直接「火」を使用しないため、火災や不完全燃焼といった危険性が軽減します。また自動的にスイッチが切れる安全機能も付いています。
●お手入れ楽々
焦げやこびりついた汚れが少なくなり、壁や換気扇まわりのお手入れが簡単になります。
●クリーン
お部屋の中で燃焼しないので空気がクリーンで水蒸気の発生も少ないためカビやダニの原因となる結露も防げます。また直接CO2を発生させないため環境にも優しいです。
●月々の光熱費を抑える
「電気」と「ガス」を「電気」のみにまとめることで基本料金が削減でき、深夜の安い料金でお湯をつくることで電気料金も安く抑えることができます。
また、太陽光発電を使えば月々の電気料金を抑える他に、あまった電気を電力会社に売ることができますので非常に電気代が安く抑えられます。

「オール電化対応商品」

●標準(これだけは必要です)
・IHクッキングヒーター(ガスコンロの代わりに入れる電磁調理器です)
・電気温水器(深夜電力を使ってその日に使用するお湯をつくります)または、エコキュート(CO2を使って大気中の熱を吸収してお湯をつくります)

●他に
・蓄熱式暖房機(深夜電力を使って暖房に使用する熱を蓄えておき昼間放出します)
・電気式床暖房(電気を通すと発熱するフィルム式や電熱線式です)
・太陽光発電システム(太陽の光で電気を創り、余った電気を売電できます)